こんにちは。フリーライターの雪代(@yukishiro7946)です。
「好きな仕事をして生きていきたい」
一度はそう考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
作詞・作曲を始め好きな仕事だけをして生きている、「ハッピーラッパー」のCOKOちゃんに取材をしました。
どうしたら好きな仕事だけをして生きていけるのか
好きな仕事だけをする生き方のメリットやデメリット
「好きな仕事をしたいから会社を辞めたい・フリーランスになりたい」そのような人に参考になるお話が伺えました。
「ハッピーラッパー」というキャッチコピーについて
--「ハッピーラッパー」というキャッチコピーのあるCOKOちゃん。このキャッチコピーをつけるに至った経緯を教えていただけますか?
元々ラップが好きで作詞作曲の仕事をしながらラップをやっていました。
ラップのほかにハッピーになることが好きで、ハッピーになる考え方を人に伝えたり、人をハッピーにするお手伝いをしたりするのが好きなんですね。
それで「ハッピーラッパー」というキャッチフレーズは、マクドナルドのハッピーセットみたいでいいなと思ってつけました。
好きな仕事だけをして生きるということ
--好きな仕事だけをして生きるという生き方を決めたきっかけはありますか?
2年前は会社員としてITベンチャーの営業職として勤めていましたが、入社から4か月で退職しました。
残業はなくお給料もそこそこ良くて人間関係も良いホワイトな良い企業だったんですけれど、仕事があまり楽しめなかったんですね。
売ってる商材は良いけれど、なぜ私が売るんだろう?って。自分が売ることの意味が見いだせませんでした。
仕事内容を選べない会社の仕組みにも疑問を持っていて、会社の営業の方法としてテレアポをやっていたんですけど、この時代になぜテレアポをやっているんだろうって思っていて。
自分の好きなことで生きていけたらいいなと思ってそれを探すために会社を辞めて、東京から高知に移住し、そこで作詞作曲の仕事を始めました。
--なぜ移住先として高知を選ばれたのですか?
イケハヤさんの発信が元々好きでTwitterを見ていたときに、高知の新築のシェアハウスの住人を募集していたんですよ。
それで募集要項を見たときに「私のためのシェアハウスだ!」と思いました(笑)
--どんなシェアハウスだったんですか?
「成長」をコンセプトにしたシェアハウスです。高知だったら農業の選択もありだなと考えながら、今の自分とは違った選択肢を見つけたいと思っていました。
私は鳥取県出身なので自然に親しみがあるのですが、東京にいたときは自然や植物が身近になくて、高知だったら自然の中で生活できそうでいいなと思ったところもあります。
--仕事を辞めようと思ったときに地元に戻る選択肢はなかったのですか?
東京で辛いから鳥取に帰るというのは違うなと思っていました。鳥取に帰ってもまた前の日常に戻るだけだと思ったんです。
--仕事として作詞作曲を選ばれた経緯を聞いてみたいです。
「好きなことをして生きよう」と考えたときに出てきた選択肢が、美容師・整体師・マッサージ師・せどり・パチプロというものだったんです(笑)
会社に雇用されずに生きたいという思いがありました。
最初はイケハヤさんのブログが好きで、またやぎぺーさん・あんちゃさん・るってぃさんといった同年代の人がブログで生活していることを知ってブロガーになろうと思ったんです。
でもブログは書いてみたけどずっと続けていくのはしんどいなと思って、ブログが続かないことの相談をしたら、ブログの記事の半分以上が音楽の話と気づいて。
「音楽の仕事をしたら?」って言われたことをきっかけに作詞作曲に方針を変えました。
--音楽に詳しくない人間からすると、音大で学んでいないのに作詞作曲で仕事をするって難しいことに感じてしまうのですが、どうやって仕事にできるレベルまで磨かれたのですか?
中学の部活で入っていた吹奏楽部の活動と、大学時代には作曲サークルに入っていてそこで作曲の知識を得ました。
学校で作詞作曲を学んでいても作詞作曲で食べていけるようになる人は少ないのですが、私は作詞作曲ができる能力と作詞作曲を仕事にできる能力は別だと考えています。
私は作詞作曲だけじゃなくて、どうやってそれを仕事にするかということを含めて本を読んだり人に会って話を聴いたりして学びました。
作詞は勉強したことはなくて最初は友人に提供したり自分で作った曲に歌詞を書いたりということから始めました。
今まで仕事では100曲の作詞、人生では200曲の作詞をしています。
--音楽の仕事はそれだけで生計が立てられるレベルになるのはなかなか難しいというイメージがあるのですが、ぶっちゃけ今、音楽の仕事だけで食べていくことはできていますか?
厳しいです(笑)
厳しいんですけど好きなことをして生きたいので、作詞作曲のほかに週に1回カフェでバイトとオンラインサロンの運営を行っています。
3種類の仕事で何とかなっています。
--オンラインサロンの運営はどのようなことをするんですか?
好きなことを仕事にしたいクリエイターの情報交換や共同制作の場を作っています。
特徴はいろいろなジャンルのクリエイターがいることで、メンバーの半分は音楽関係のクリエイターなんですけど、漫画家やアニメーターもいます。
自分の作った場所で、自分の考えに共感してくれる人と一緒に活動できるところが楽しいです。
--カフェのバイトについても伺いたいです!
カフェではホールスタッフをしています。
学生時代はいろいろなバイトをしたのですが、カフェのバイトは今が初めてです。
バイト先のお店自体に惹かれたので働きたいなと思いました。
普段は基本家に籠っているので、週に1回だけ普段と全然違う、人と関わる仕事をすることによって気分転換になります。
仕事終わりに淹れるコーヒーもリフレッシュできますね。
好きな仕事だけをして生活していることのメリット・デメリット
--今の好きな仕事だけを並行して行う生活スタイルのメリットとデメリットをお聞きしてもいいですか?
メリットは1つのことだけではなくていろいろな仕事ができることですね。
今は嫌いなことをしていないので、会社員時代に比べてお金がなくても幸福度は高く感じます。
デメリットは同時にいろいろなことをしなくてはいけないということですね。
好きなことに絞っているので何とかなっていますが、まだ理想的には回しきれていないです。
--お金があっても幸せではなかったということですか?
そうですね。お金の豊かさ=幸せではないと思っています。
入社4か月目で辞めたので、会社を辞めたときの貯金が2万円だったんです。
でもこのままだったら、精神的に辛くなって生きていられなくなってしまうと思って辞めました。
好きなことをして生きたいと思っている人へ
--COKOちゃんは好きなことをして生きたいと思っている人に、COKOちゃんと同じ生き方をすることをおすすめできますか?
運要素の強い生き方なので…(笑)
私と似たような考えの人なら向いているかもしれません。
ただ生きているのが辛いくらい会社を辞めたい人は、とりあえず会社をやめてだらだらしてもいいんじゃないかなって思っています。
それから「好きなことを仕事にしたい」と思っていると後回しにしがちなんですね。
将来ブロガーになりたいとか絵を描いて生活したいとか言っている人で今やっていない人を見ることがあります。
いつやるんだろう?今やればいいじゃん!と思っちゃいますね。
収益化できなくてもまずやってみることが大事だと思います。
--最後に好きなことをして生きたいと思っている人にメッセージをお願いします。
好きなことをして生きるには「夢を見る」ことと「現実を見る」こととどちらも大事です。
夢を見るだけでは仕事としてやっていけないですし、知識だけあっても行動しないと仕事になりません。
かといって現実だけ見てると夢をいつまでも実現できないので、それで夢と現実とどちらも見ることが大事になってきます。
COKOちゃんのお話は、好きなことをして生きたいと考えている人にとって励まされる内容でしたよね。
作詞作曲の力だけでなく、自分の能力を売る力を身につけるという視点はフリーランス全般として共通する重要なポイントかと思います。
収入源を3つに分散しているというのも勉強になる点ですね。
フリーランスはリスクの分散をした方がよいというお話はよく聞きます。
私もCOKOちゃんのように柔軟な思考をもってこれから活動していきたいと思いました!