こんにちは。元市役所職員の雪代すみれ(@yukishiro7946)です。
私は4年間市役所で勤務していましたが退職しフリーランスになりました。
みなさんは公務員にどんなイメージを持っていますか。
世間では
・仕事が簡単
・残業がない
・土日に休める
などとよく言われていますよね。
でも、私は働いていてこれらのメリットはあまり感じませんでした。
この記事では市役所職員として働いていて感じたメリット・デメリットについて説明したいと思います。
良い面も大変な面も理解した上で公務員を目指した方がいいと思うので、これから公務員試験を受けようと考えている方や、公務員に興味のある方に読んでいただけたらと思います。
※公務員の中でも市役所職員についての内容です。
公務員(市役所職員)のメリット
地域住民とのつながりを実感しながらの仕事
部署によるのですが、地域のボランティアの方の協力を得てイベントを行う部署で働いていたときには、地域住民と協働して市民に喜んでもらうために働いているという実感を得やすかったです。
国や都道府県庁ではなく市役所で働きたいと考えていた理由が住民との距離が近い中で働きたいという理由だったので、この点ではとてもやりがいを感じました。
子どもを産んでも働きやすい
私が勤務していたところでは、産休・育休を取れることが当たり前で、男性職員で育休を取得する人もいました。子どもが小さい間の時短勤務制度も当然利用できるものでした。
民間企業で働いている人から聞くような、子どもを産んだ女性の働きにくさは周りを見ていて感じたことはなかったです。
病気になってしまった・・・休職したときの保障が厚い
私が勤務していたところでは、療養休暇・休職の制度・傷病手当金で合計約2年間生活保障があり、傷病手当金の支給が終了した後も含めて合計で3年間近く休職できる仕組みでした。
「公務員はこんなに休めるのか」と思った方もいるかもしれません。
公務員が長いのか民間企業が短いのか、治療に必要な適切な期間というのは私が判断できることではありませんが、治療に安心して専念できることは良いことだと思います。
残業代はきちんと支払われていた
私の場合、時間外勤務をしたのに残業代が出なかったということはなかったです。
ただし、こちらを見ると
平成28年 地方公共団体別給与等の比較
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/teiin-kyuuyo02_h28.html
3)職員1人当たり諸手当月額の内訳の時間外勤務手当
出典:総務省ホームページ(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/teiin-kyuuyo02_h28.html)
市区町村によって時間外勤務手当の金額にばらつきがあることがわかります。
人事異動が3,4年ごとにある
これは
・色々な仕事が経験できる
・苦手な人がいても数年で離れられる
というメリットがあると思います。
市役所の人事異動は異動先によっては、転職並みに業務が変わると言われており、様々な業務を経験したいと考えている方にはマッチしていますよね。
ただし、「一つの分野を極める前に異動になってしまう」ということもあるのでこの点では表裏一体であるとも言えます。
私の勤めていたところでは、希望が通るかは別ですが、やりたい仕事を申告することはできました。
公務員(市役所職員)のデメリット
難易度より相性!?合わない人は合わないかも
「公務員の仕事はルーティーンで簡単だ」ということは言われたことがあるのですが、これも部署によるという印象です。ベテランの人がやっていた仕事を新人が引き継ぐこともありましたが、中には新人には難しいような非常に難易度の高い業務も。
ただ、難易度とは別に相性はあると思います。
特に
・文章の読み書きが嫌いな人
・コミュニケーションをとるのが苦手な人
は個人的には合わないかなと思います。
文章の読み書きが嫌い
公務員の仕事は基本的に法律が根拠となって行っているので、法律や条例を読む機会が多いです。市民に制度を説明するためには自分が読み込んで理解できていなければならないですし、上司や市民に説明する資料を作成することがあります。文章の読み書きは切り離せないものだと思うので文章の読み書きが苦痛な人は合わないかもしれません。
コミュニケーションをとるのが苦手
市民への説明、ボランティアとの協働、複数の部署が担当し職員同士の密な連携が必要な業務もあります。人と会話をすることも避けられないことです。
残業は普通にある 繁忙期には月に100時間超える部署もあった
残業は普通にあります。私自身も繁忙期は月に60時間以上残業になったことも。私が特別多く残業をしていたわけではなくもっと忙しい部署もありました。
ブラック企業と呼ばれる企業で働く人たちに比べたら少ないのかもしれませんが、公務員=残業がないというイメージとは異なる実態ではあったと思います。
意外と多い土日出勤
イベントを行う部署では土日の出勤がとても多かったです。多いときは月の半分以上の土日に出勤があるときもありました。その分平日に代休をとれることはありましたがカレンダーと同じ日数休めないことも。
イベントを行う部署でなくても若手の頃は他の部署のお手伝いがあり土日出勤することはあります。イベントで土日出勤すると平日の残業では仕事が終わらず土日に出勤している職員に会うこともありました。
土日にやりたいことがあって土日に休みたいという動機が公務員になりたい理由として大きい場合、部署によっては土日休みが少ないこともあることは理解しておいた方がいいと思います。
人間関係の狭さ
人事異動が3,4年であるという項目に苦手な人がいても数年で離れられるということを書いたのですが、一方で地方支社があるような民間企業に比べて完全に離れられるわけではないです。
人事異動といっても基本同じ敷地内であるので全く顔を合わせなくなることはないですし、複数の部署で担当する業務で関わることもあり得ます。出張所や図書館などの出先機関に異動になったとしても関わる業務があることも。
接触すると具合が悪くなるようなレベルで苦手な人がいる場合、そのストレスから完全に開放されることはかなり難しいと思います。
まとめ メリットもデメリットも知った上で考えることがおすすめ
メリットもデメリットも思ったことを書きました。
ただ、決して公務員を否定するわけではなく、私自身、市役所に入る前後でのイメージが大きく異なった部分があったのでこれから公務員を目指すみなさんのギャップを減らせたらと思い書きました。
退職はしましたが、公務員として働いたことは後悔していなく良い経験になっています!
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