こんにちは。元公務員ライターの雪代すみれです。
私は人間関係で悩み、公務員を退職しました。
以前、公務員のメリット・デメリットの記事で書きましたが、公務員って世間で持たれているイメージに比べて意外と大変なことがありますよね。
中には辞めたいくらい辛いと思っている方もいらっしゃるでしょう。
ですが、
・公務員以外で活用できるスキルが身についていないので辞められない
・周囲に相談したけれど、もったいないと言われて決心ができない
・公務員試験で苦労したのに辞めるのは悔しい
などの悩みがありますよね。
私も退職を決意するまで何度も悩みましたし辞めることが怖かったです。
この記事では、私の経験をもとに公務員を辞める決意ができた理由についてお話します。
退職後の仕事としてフリーランスのライターを選んだことにも言及しますね。
公務員を辞めたくて悩んでいる人に役立つ内容ですので、参考にしていただければ嬉しいです。
辞めたい理由は人間関係で疲労。しばらくは組織で働きたくなかった。
4年間勤務していましたが、組織での人間関係に疲れ果ててしまいました。
辞めて転職しようと思っても
・スキルがない
・第二新卒の年齢を超えてしまっている
・転職したところで組織の人間関係からは逃れられない=転職する意味がないのでは
という理由から踏み切れず、絶望的な気持ちになっていた時期があります。
元公務員の現フリーランス新美友那さんのブログとの出会いが大きな転機
1年目の頃から組織で疲れていたので転職情報を探していたものの「公務員 転職」で見つかる情報は
・公務員は辞めない方がいい
・公務員辞める=何かやらかした人と見られ転職先は見つかりにくい
という内容。
追い詰められる感覚でした。
諦めてしばらく調べていなかったのですが、あるとき軽い気持ちで検索して出会ったのが新美友那さんのブログでした。

元市役所職員の女性で年齢も近い新美さんがフリーランスでライターをされていることはとても励みになりました。
新美さんはカフェトークで転職相談をされており、私も2回ほど相談に乗っていただいています。
新美さんのブログに掲載されていた同じく元公務員の鈴木ゆきさんのインタビュー記事の中で
本当に辞めたいなら、辞めればいいと思います。バイトをしながらライティングとかをやってもいいし、都内に住んでるなら家賃の安いところに引っ越せばいいし、いくらでも方法があるので。
出典:元公務員ライター 新美友那のブログ(https://niimitomona.com/interview1%e3%80%80suzukiyuki/)
この言葉にも背中を押されました。
バイトはしてはいけないと決めつけていた自分がいることに気づかされました。
方法は考えればいろいろあるんですよね。

「辞めても大丈夫かも…!」
という気持ちに。
Twitterで見つけた意外といる元公務員&公務員辞めたい人
新美さんを知り
「もしかしたらここ数年で公務員の転職事情が変わった…?」という考えに。
Twitterで元公務員や公務員辞めたい人を探すとたくさん出てきました。
公務員を辞めることは珍しいことではなくなってきているという実感を得ました。
転職サイトを見て自分のスキル不足を実感
組織で働きたくないという希望を叶えるのはおそらくフリーランスになるのが一番だと思いました。
ですがスキルがない中、いきなりフリーランスになるのは不安。
まだ「会社に属して働かなければならない」という考えも自分の中にありました。
転職サイトを見ていると
・希望職種は基本給が低め
・応募条件が人事や経理だと経験ありのものが多い
と希望するような求人を見つけられませんでした。
それにいつかまた組織で働くとしても、今は組織の人間関係で疲れた心を癒しながら働きたいという思いが強かったです。
自分の能力という面に注目して考えたとき今の自分よりフリーランスライターとして活動した自分の方ができることは多いと気づき、フリーランスになることを決意。
毎日の不眠の原因が職場のことを考えるためだった
最終的には出勤できないほど体調を崩し休職してしまったのです。
特に夜になると不安感が強くなり眠れないという症状に長く苦しめられました。
精神科やカウンセリングで相談しながら自分なりに、
「職場のことを考えて眠れなくなるなら職場のことを考えなくなる環境=退職すれば不眠が改善されるのでは」
と仮説を立てました。
体調が悪い中では難しい判断をすることが困難です。
不眠が治るかわからない中、挑戦ではありましたが退職することに。
結果的に不眠は改善され今は朝起きて夜眠る生活ができています。
公務員を退職できた理由
貯金
毎月の貯金はしていましたが、特に「もう市役所で働き続けるのは難しいのではないか」という考えが浮かぶようになってからは貯金額を上げました。
最低限の生活費分の貯金がなければ転職の失敗が怖くなり、なおさら辞められなくなりますよね。
職場でストレスを抱えると浪費したくなる気持ちはわかるのですが、辞めたい人は退職後に支払いのある税金+ある程度の生活費分の貯金をおすすめします。
周囲の理解:相談した人の反応が比較的ポジティブ
公務員を辞められない理由の1つとしてよく聞くことが家族の反対です。
大人なので自分の好きにしたいですが、同居していたり近くに住んでいたりすると家族の意見を無視するわけにもいかない場合もありますよね。
私も反対されることを覚悟していました。
もし反対されたら「今の職場で働き続けることは生きているのが辛いくらい」ということを伝えようと構えていました。
しかし職場が原因で体調を崩していたこともあり家族に理解されました。
他に相談した友人や学生時代からお世話になっていた先生も応援してくれたことも励みになりました。
中には「もったいない」「どうせ辞めても同じような嫌なことはある」と言ってくる人はいましたが自分の決断に責任を持つ覚悟ができていれば聞かなくていい話ですよね。
文章を書くことが好きで苦手ではなかった
公務員を退職したらフリーランスとしてライターをやりたいと思っていました。
市役所の業務で日頃から文章を書くことが多かったですし、文章を書くことは好きな方でした。
毎日やるのが辛くなく、苦手ではない仕事を見つけられたことも退職を決意できた理由の1つです。
最悪の場合、頼れるなら実家に頼る
これは最後の手段ですが、挑戦して大失敗したとしても実家に頼ることが可能です。
頼りたくないと思っていますし、本当に本当の最後の手段ですが、なんとかなる理由の1つとして考えていてもいいと思いました。
実際退職してどうだったか 最初の1ヶ月の収入はゼロ
退職して最初の1ヶ月は無収入でした。
これは
・心を癒す時間を設けるため
・活動を始めたら忙しくなるのでインプットに専念するため
という計画からです。
既に活躍している方々が
「最初はなかなか結果が出ないものだよ」
と言っているのを聞いていても、思うように稼げていないことに不安を感じることはあります。
それでも公務員を退職したことを後悔していません。
一番辛かった組織での人間関係のストレスから解放され、夢中になれる仕事ができているからです。
公務員時代の収入と同程度の収入を得るにはまだ時間が必要ですが、生活コストを抑えながらがんばります。
まとめ:公務員を辞めたい人はとりあえず貯金をしたほうがいい
公務員を退職する決断に一番必要なものは何か。
私は新美さんというロールモデルに出会えたことが大きいですが、民間企業への転職を目指す人にも共通して言えることは貯金です。
退職してもしばらく生活できるだけの貯金があれば、生きていることが辛いレベルの職場から逃げられます。
貯金があることで落ち着いて考えることができます。
私は貯金額が足りない頃に、事故に遭ってしまいたいと思うくらい追い詰められ冷静な判断ができなくなっていました。
4月から公務員になるみなさんへ
大変な試験を合格してきて、多くの方が定年まで勤めたいと考えていますよね。
私もそうでしたし、市役所の仕事は好きだったので人間関係で悩まなければ続けていたと思います。
ですが、何が起きるかわかりません。
・入庁前後での業務内容のギャップ
・激務部署で体調を崩す
・合わない上司や同僚
など予期せぬストレスを感じることがあると思います。
そのストレスの程度もそのときにならないとわかりません。
出勤が辛かったり生きるのが辛かったりするくらいのストレスのこともあり得ます。
そのとき比較的誰でも実行しやすく自分を守る手段が貯金だと考えます。
私の経験上ですが、辞めるつもりがない(退職を想定した準備をしていない)からこそ予想外の事態に備えて貯金だけはしておいた方がいいです。